2006年1月 5日 (木)
秋の猫

なつかない猫。その存在が悩ましい……。
藤堂 志津子 (著)
価格: ¥500 (税込)
文庫: 255 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 集英社 ; ISBN: 4087478688 ; (2005/10/20)
一緒に暮らしているのになつかない猫ほど気になる存在はない。その原因を一生懸命探ってみてもわからないことがほとんどなので、最後には「俺が悪いのか?」と自己嫌悪に陥ることも。
我が家のプロ(♀)とセンシュ(♂)は妻が独身時代から飼っていた猫で、結婚後僕と一緒に生活することになった。ズボラな性格のセンシュはなつく(慣れると言った方が正確かも)のが早かったが、ちょうど1年経つというのにプロはいまだに僕に心を許さない……。
近寄れば逃げるし、抱きかかえても体を強張らせたままで、時にはせつない鳴声を上げる。そんな時に妻が「無理に抱っこされるのは嫌いなんだよ。放してあげれば?」と一言。ああ……。
本書は30代の主人公の女性が彼氏に浮気され別れたのをきっかけに、里親を募集している人から1匹の猫をもらってくるのだが、その時に残されたもう1匹の猫が気にかかる。後日、女性はその猫も譲り受け2匹で生活を始めるが、その猫がなかなかなつかない……。
これは女性が読むべき小説なんだろうと思う。揺れ動く女性の心情は僕にはピンとこない部分が多々あるっていうのが、正直な感想。女性の評価を聞いてみたい作品。これじゃ、書評になってないな。でもこの一言に尽きます。
(URA EVO)
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