挿絵の可愛さが一番の収穫！

価格：￥504（税込）
出版社：河出書房新社
著者：ヨゼフ・チャペック

表紙の可愛さに惹かれ、思わずジャケ買いしてしまったこの一冊。それもそのはず、文も絵も、カレル・チャペックのお兄さん“ヨゼフ・チャペック”だったんですね。

以前もご紹介したとおり、カレル・チャペックはチェコを代表する国民的作家のひとり。その兄ヨゼフ・チャペックは、作家としてよりも画家として有名なのだそう。確かに、表紙の絵も挿絵も、バツグンに可愛い！

内容は、まさにのほほ～んとしたほのぼの系。弟カレル・チャペックの作品はちょっぴり残酷だったり皮肉っぽい描写があるのですが、兄ヨゼフの作品は子供から大人まで誰もが楽しめます。

ただ、ほのぼのとした内容とは異なり、ヨゼフの最期はナチスに占拠され収容所に移送されるなど、かなり悲劇的。彼の生涯が、訳者あとがきに長文で解説されています。挿絵の可愛さからは想像できない悲劇的な人生。このギャップ……ちょっと胸が痛みました。でも、一番の収穫はやっぱり挿絵の可愛さ！ペラペラとめくるだけで、胸がキュ～ン。
（竹田むつこ）

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