2007年12月 7日 (金)
猫語の教科書

正しい人間のしつけ方
価格:¥609(税込)
出版社:ちくま文庫
編集者:ポール・ギャリコ
訳:灰島かり
写真:スザンヌ・サース
略歴によると、著者は生後6週間で母と死に別れた猫。1週間ほどの野外生活を経て、人間の家の乗っ取りを決意。いかにして居心地のいい家に入り込み、飼い主を思いのままにしつけるか、その豊かな経験を生かして本書を執筆、とあります。なんと本書は、猫による猫のためのマニュアル本なのです。「人間の家をのっとる方法」「おいしいものを食べるには」「別宅を持ってしまったら」…そうか、私たちはこうやって気づかないうちに、猫にしつけられていたんですね(笑)。
設定からしてウィットに富んだこの本は、内容も皮肉たっぷり。猫の目を通して「人間ってこんなものなのよ」と、冷静に観察された人間の姿が描き出されます。作者…もとい、編集者のポール・ギャリコは無類の猫好きで知られていたそうで、猫に対する観察力もさすがです。
猫の愛くるしい姿や何気ない日常の写真も満載。文庫版の表紙になっている、タイプを打つ姿なんて、もうたまりません!
(ひころち)
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コメント
掲載されている写真の猫さん、ヨレさんちのカツラさんそっくり、書き手もカツラさん?って思ってしまうほど・・・!
投稿: 銀次郎と鈴 | 2008/03/27 21:43:11
我が家のいちも、よくパソコンでネコ語を執筆しているので(お前が踏むからすぐキーボードがオシャカになるんだよ!いち!!)カツラさんも新作を執筆中かもしれませんね(笑)
投稿: ひころち | 2008/03/30 15:10:50